もしもペット

もしも海外に行くことになったら

犬を海外に連れて行く

犬を海外に連れて行くだけなら、マイクロチップ・狂犬病の注射2回・抗体検査の採血をすませれば、最短1〜2か月で出発できます(行き先の国の条件によって変わります)。気をつけたいのは「日本に帰るとき」で、採血の日から180日以上たってからでないと、空港の施設に預けられてしまいます。滞在が半年より長ければ、その180日は海外にいる間に過ぎるので問題ありません。短い滞在のときは、出発の前から早めに採血しておきましょう。

出発までの準備
最短1〜2か月
日本に帰れるのは
採血から180日後〜
費用の目安
11.1万〜23.5万円(往復・ペット1匹)
日本の出国検査
あり(無料)
⚠ 滞在が半年より短いときは早めに採血を

日本に着く日が、採血から180日より前だと、足りない日数だけ空港の施設に預けられます。180日は日本にいる間も数えるので、帰る日から逆算して早めに採血しておけば大丈夫です。下のスケジュールで日付を入れると確かめられます。

出発日から、やることを日付で出す

日本を出るときにすること

行き先の国のルール

行き先の国が求める条件は国ごとにちがいます。国をえらぶと、その国のくわしいページに進みます。

日本に帰るときにすること

費用の目安

ペット1匹を北米に往復で連れて行き、自分で手続きする場合の目安です。人の航空券は入っていません(ペットの飛行機代は、人の運賃とは別に1ケージごとにかかる料金です)。

ペット1匹あたり・人の航空券は含みません

合計の目安11.1万〜23.5万円
マイクロチップ入っていなければ。登録料こみ
5,000円〜1万円
狂犬病の注射 2回1回 3千〜5千円
6,000円〜1万円
抗体検査採血・送料・病院の手数料こみ
2万〜4万円
日本の病院の書類英語の証明書など
5,000円〜2万円
動物検疫所の検査出国・帰国とも
0円
ペットの飛行機代(往復)人の航空券とは別に1ケージごと。ANA:同じ地域内2.5万円、北米・欧州など4万円
5万〜8万円
クレート(IATA基準)飛行機に乗れる箱
1万〜3万円
現地の獣医の健康証明帰国の10日前から
1.5万〜4.5万円

1ドル=150円くらいで計算。行き先の国の手数料は国のページで足しています。

飛行機に乗せるとき

飛行機のどこに乗る?(貨物室・貨物便・客室)をくわしく ›

移動の負担を減らす

クレートを「安心できる自分の場所」にしておくのが、いちばんの準備です。

クレートに慣らすスケジュール

8週前📦

扉を開けて部屋に置く

6週前🍖

中でごはん・おやつ

4週前🚪

扉を閉めて少しずつ長く

2週前🚗

車で近所を短く移動

🚶
出発前にたっぷり散歩

トイレをすませ、体を動かしておくと落ち着きやすくなります。

🍽
ごはんは出発の数時間前までに

乗ってからは食べられません。水は給水ボトルをクレートにつけます。

🧺
家のにおいのタオルを入れる

いつも使っている毛布やタオルで安心させます。

✈️
直行便を選ぶ

乗りかえがないほど、待つ時間と負担が減ります。夏は朝や夜の便が安心です。

💊
鎮静剤は使わない

空の上で呼吸や体温が乱れることがあり危険です。不安が強い子は獣医に相談を。

言葉の意味と、なぜ必要か

マイクロチップ

米つぶほどの小さな電子タグを首の後ろの皮ふの下に入れ、15けたの番号で「この子」を見分けます。注射や検査の記録はこの番号にひもづけるので、チップを入れる前に打った注射は「この子に打った」と証明できず、数えられません。だから、いちばん最初に入れます。番号が900202で始まるチップは今は使えません。

狂犬病

狂犬病は、かまれるなどしてうつるウイルスの病気で、発症するとほぼ100%亡くなります。人にもうつります。日本では1957年を最後に国内で出ていない、世界でも少ない「狂犬病がない国」です。海外から入りこまないように、犬・猫などを日本に入れるときは、注射と検査で「うつっていない・うつらない」ことを確かめます。

狂犬病の注射を2回打つ理由

1回だけだと、ウイルスと戦う力(抗体)が十分につかない子がいます。30日以上あけて2回打つことで、確実に抗体をつけます。生ワクチンは使えません。日本に帰るための条件で、行き先の国に入るために必要な国もあります。

抗体検査(採血)

注射のあと、血液をとって「狂犬病と戦う力(抗体)が十分についたか」を調べます。0.5IU/ml以上で合格です。国が指定した検査施設(日本では相模原市の生物科学安全研究所)でしかできず、結果まで2〜3週間ほどかかります。結果は採血から2年間有効です。

採血から180日のルール

狂犬病は、うつってから症状が出るまでが長いことがある病気です。抗体がついたことを確かめたあと、さらに時間をおくことで安全を確かめます。だから日本に着く日は、採血の日から180日以上あとでないといけません。180日は日本にいる間も数えるので、出発前に採血しておけば、そのぶん早く帰れます。足りないと、足りない日数だけ空港の施設に預けられます(費用は自分持ち)。

輸出検査(動物検疫所)

日本を出るときに、国の動物検疫所がペットの健康と、注射・チップの記録を確かめ、英語の「輸出検疫証明書」を出してくれます。これが行き先の国で入国の書類になり、日本に帰るときにも「日本から出た記録」として役立ちます。出発の14日前までに申し込み、検査の料金はかかりません。

帰国の40日前の届出

日本の動物検疫所が、書類や注射・検査の記録を前もって確かめ、着いた日の検査や係留の準備をするためです。40日前をすぎると原則受け付けてもらえず、着く日を早める変更もできません。帰りの日が決まったら、すぐに出しましょう。

健康証明書と政府の裏書き

出発の直前に獣医が「健康で、病気のしるしがない」と証明します。さらに国の機関(日本なら動物検疫所、アメリカならUSDA)が確認の署名をすることを「裏書き」といいます。裏書きがあると、相手の国が「その国の政府が確かめた書類」として受け入れてくれます。多くの国で「出発の10日以内」など有効期限があります。

狂犬病の注射の追加

狂犬病の注射には有効期間(ふつう1年など)があります。切れると、日本に帰るときに注射2回と抗体検査からやり直しになり、また180日待つことになります。切れる前に現地の病院で追加し、証明書をもらっておきます。

指定地域

日本が「狂犬病が出ていない」と認めた地域で、アイスランド・オーストラリア・ニュージーランド・フィジー・ハワイ・グアムの6つです。日本から直接行って、そこだけにいて帰るなら、日本に帰るための注射・抗体検査・180日の待機は条件になっていません(マイクロチップは必要)。

係留(けいりゅう)

空港などの施設にペットを預けて、病気がないかしばらく様子を見ることです。書類がそろっていれば短時間ですみますが、足りないと長くなり、費用は飼い主が払います。

IATA基準のクレート

国際航空運送協会(IATA)が決めた、飛行機でペットを運ぶための箱の基準です。中で立って向きを変えられる大きさ、丈夫な作り、空気の通り道、水入れなどが決まっています。合わないと乗せてもらえません。

短頭種が夏に乗れない理由

パグ・フレンチブルドッグなど鼻の短い犬は、ハアハアと息をして体温を下げるのが苦手です。暑い時期の空港や貨物室で熱中症になりやすいため、JAL・ANAは5〜10月に乗せていません。

鎮静剤を使わない理由

眠くなる薬を使うと、空の上の気圧や温度の変化の中で、呼吸や体温の調整がうまくできなくなることがあり危険です。航空会社も鎮静剤を使った動物を断っています。

よくある質問

Q犬を海外に連れて行くのに、最短でどれくらいかかりますか?

A出発するだけなら、マイクロチップ・狂犬病の注射2回(30日以上あける)・抗体検査の採血をすませれば、最短1〜2か月です(行き先の国の条件で変わります)。ただし日本に帰れるのは、採血の日から180日以上あとです。滞在が半年より長ければ、この180日は海外にいる間に過ぎます。

Qなぜ狂犬病の注射と抗体検査が必要なのですか?

A日本は1957年を最後に国内で狂犬病が出ていない、世界でも少ない国です。狂犬病は発症するとほぼ100%亡くなり、人にもうつるため、海外から帰る犬には「注射で抗体がついている」ことの証明が求められます。注射を2回打つのは確実に抗体をつけるため、抗体検査はそれを血液で確かめるためです。

Q採血から180日たつ前に日本に帰るとどうなりますか?

A足りない日数のあいだ、着いた空港の動物検疫所の施設に預けられます(係留)。費用は飼い主の負担で、その間は家に連れて帰れません。180日は日本にいる間も数えるので、帰る日から逆算して早めに採血しておきましょう。

Q費用はいくらかかりますか?

Aペット1匹を北米に往復で連れて行き、自分で手続きする場合で11.1万〜23.5万円くらいが目安です。人の航空券は入っていません。ペットの飛行機代は、人の運賃とは別に1ケージごとにかかり、ANAなら北米・欧州は片道4万円、アジアは2万5千円です。ペット輸送の業者にまかせると、数十万円ほど上乗せになります。

Q犬は飛行機の客室に一緒に乗れますか?

AJAL・ANAの国際線は乗れません。手荷物として、空調のある貨物室に預けます。海外の航空会社には、ケージこみで7〜8kgくらいまでの小さい犬なら客室に乗せられる会社もあります。イギリス・オーストラリア・香港などは貨物でしか運べません。

Q数週間の旅行でも連れて行けますか?

A行けますが、日本に帰るのは採血から180日以上あとでないといけません。たとえば8月に帰るなら、2月ごろまでに採血をすませておく必要があります。このページのスケジュールで日付を入れると、間に合うか確かめられます。

Qパグやフレンチブルドッグも連れて行けますか?

A連れて行けますが、鼻の短い犬(短頭種)は暑さに弱いため、JAL・ANAとも5〜10月は貨物室に乗せられません。涼しい時期に移動するか、業者に相談してください。

出典・確認日(2026年10月26日)
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このページの内容は2026年10月26日に、動物検疫所・各国の公式ページなどで確かめた目安です。ルールは変わることがあるので、必ず公式ページでも確かめてください。